採用に強い企業はココが違う 知名度低くても「勝てる」工夫とは

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若手社員・女性を使うかどうか

   この金井重要工業よりもさらに盛況だったのが、サンエースという塗料などを扱う専門商社(本社・神戸)。『ひょうご中小企業就活!ガイド2016』によると、従業員数128人、2012年度からの採用実績は9・11・8人、2016年度予定は8人。従業員数の規模の割に、と書いたら失礼ですが、採用者を増やしています。

   このサンエースのブースを回していたのは、女性社員。学生があまりにも多く、私が名刺交換もできないほどひきつけていました。

   金井重要工業やサンエースなど学生が集まる企業は、中小企業でも無名であっても共通している点があります。

   それは、女性社員や若手社員をうまく使っている点です。学生からすれば、年代の近い若手社員がいれば話を聞きやすい、と思います。あるいは、話がしやすそう、と感じる女性社員についても同様です。

   一方、学生ゼロの企業ブースを見ると、年齢が50~60代とおぼしき男性ばかり。おそらく、その企業の社長か役員、部長クラスというところでしょうか。

   良く言えば、社会の荒波にもまれて勝ち上がってきた男、ということで渋い雰囲気の方ばかりです。

   しかし、悪く言えば、社会経験のない学生からすれば怖そうな雰囲気の方ばかり。しかも、会場がスタンディング形式で企業側のみ椅子がある、という方式なので、余計に近寄りがたい雰囲気を醸し出していました。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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