よく、日本人はダラダラ残業が多く、生産性が低いといわれる。実際、「日本生産性本部 生産性総合研究センター」が毎年、実施している「日本の生産性の動向」の2015年版(12月公表)によると、「日本の労働生産性(就業者1人あたり名目付加価値)」(14年)は768万円で、米国の約6割のレベルにとどまった。主要先進7か国では最も低い水準だ。
日本人特有の「ダラダラ仕事」は、2016年も続くのか・・・?
日本の時間あたり生産性、「スロベニア」に次ぐ21位
日本生産性本部によると、「日本の労働生産性」は、OECD加盟34か国中、21位。この10年ほど、「21位」で定着している。「就業1時間あたり」で労働生産性をみると、日本は41.3ドル(4349円)。ニュージーランドをやや上回る水準で、こちらも34か国中、21位だった。
1時間あたりの生産性ランキングは、1位が「ルクセンブルク」、2位「ノルウェー」、3位「アイルランド」、4位以下は「オランダ」「ベルギー」「米国」「フランス」と続く。8位以下は「デンマーク」「ドイツ」「スイス」などとなっており、日本は「スロベニア」に次ぐ21位。韓国は28位だった。
ネットでは、調査結果を受けて、ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社長の、ロッシェル・カップ氏が書いた記事が話題となっている(「日本の労働生産性が低い、14の理由『もっと頑張る』以外の解決方法は?」ハフィントンポスト日本版、2015年12月23日公開)。
カップ氏は「日本の労働生産性が上がらない背景はあまりに複雑」と前置きしたうえで、その理由を14個挙げている。
「結果より努力を賞賛する考え方」「縦社会が生む非効率」「残業を前提にした仕事量と予算設定」「管理者が効率を重視しない」「非効率な社員を解雇できない」など、いずれも「あるある」だ。