先日、私の第二の故郷、高田馬場に久々に行ったら、早稲田通りに「MINI SOU 名創優品」というお店がありました。
看板のイメージはユニクロ、名前はDAISOと無印良品みたいであり、あやしげです。面白そうなので中に入ってみました。
店内は、かなりお洒落な100円ショップという感じで、よくできています。
一般的な100円ショップのようなごちゃごちゃ感は少なく、カラフルな衣類や日用雑貨、電化製品が整然と並んでいます。
そして、私が驚いたのは、商品の価格と品質のバランスです。
日本製品がアメリカを席巻し始めた頃
ヘッドフォンが2個で200円。折りたたみ傘が200円。iPhone充電ケーブル300円、かわいいタオル200円、ふかふかのクッション(100円ショップのぺったんこのやつとはレベルが違います)300円。
イメージとしては、500-1000円で売っているようなモノが200-300円で売っている感じです。品質は100円ショップ以上、無印良品以下という感じですが、価格はかなり100円ショップ寄りなわけです。
ただ、商品の説明をみると、日本語はかなりあやしいです。また、ネットで調べてみると、日本のデザイナーがデザインしたと言っていたり、そのデザイナーがもう関わっていないといっていたり、いろいろ怪しげなことが書いてあります。しかし、中国にはこのメイソウが非常にたくさんあり、シンガポールやドバイにも進出済み。シンガポール人も大絶賛だそうです。
この状況というのは、1970年代、日本製品がアメリカを席巻し始めた頃みたいな感じなんだろうなと思い始めました。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」にみる、日本製品への評価の変遷
映画のバック・トゥ・ザ・フューチャー3(1990年公開)において、こんな台詞があります。
ドク「こんな小さい部品の故障が大問題につながるとは...。ふん、道理で壊れるわけだ。日本製だとさ」
マーティ「何言ってるんだよドク、日本の製品はみんな最高だよ」
ドク「信じられん...」
このドクは1955年から来たドクで、マーティは1985年からきたマーティです。
つまり、1955年には、安かろう悪かろうだった日本製品は、1985年には最高の品質の製品になっていたわけです。
その過程において、安くて、ぼろくて、パチモンばっかだと思われていた日本の製品が、気がつくと、「あれ?これ、品質よくね?」って思われ始めたタイミングがあるのでしょう。
段々ブラッシュアップされてくると・・・
私は、中国製品に関する、この「あれ?」のひとつがメイソウなのではないかと思うのです。まだまだ、会社としてはパチモン感もあります(少なくとも私にとっては)。でも、使ってみるとそれなりにレベルが高く、値段は非常に安い。
この、メイソウみたいな会社が段々ブラッシュアップされてきて、中国製品の評価も変わってくるのではないでしょうか。
公害やバブルや爆買いなど、昭和の日本が辿ってきた道を歩んでいる中国。
これからどうなっていくのか、非常に楽しみです。(森山たつを)