完全さより不完全さ、バス停探しのように
就活にしろ、その後の社会人生活にしろ、100%満足する、ということはまずありません。
しかも、予定はどんどん重なっていきます。優先すべき予定が同時に重なる、ということも珍しくないのです。
そのとき、どちらを優先するか。あるいは、どのように調整するか。その人の手腕が問われます。
バスに例えれば、社会は常に直行便だけではありません。近くを通るバス、目的地まで行くけど本数の少ないバスなど様々です。目的地に行くバスがなくても、乗り継いで行く。あるいは、目的地近くの便に乗って、そこから歩いていく。様々な手段があるはず。
就活イベントと学生生活の調整も同じです。
この間、私が主催メンバーだった首都圏就活交流会には、開始時間から大きく遅れて参加した学生がいました。
彼は事前に遅れてくる旨、伝えてきて、結局、会に参加できたのは1時間程度。話を聞くと、
「近くで別の企業の会社説明会をやっていたので参加した。でも、こちらも面白そうだったので」
とのこと。空いた時間を無駄にしない、融通を利かせる、という点でこの学生は評価できます。
融通を利かせる、最優先課題は何か考える、それを普段から意識しているかどうかでも就活では大きな差が出てしまいます。(石渡嶺司)