ペッパー君「時給1500円」が下がる日 その時、時給労働者に起こるコト

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人間に残る複雑な仕事

   例えば、あるコンビニの店舗で、ぎりぎりの利益しか出ていないとすれば、時給を上げるのはかなり難しくなるでしょう。そうすると、やり方を変えなくてはなりません。

   例えば、基本的にはレジは無人化して、店舗にいる人の数は1人で、モノを並べたり、宅急便の受け付けをしたりといった、機械ができないようなことをやるだけになるでしょう。防犯のために、本部で複数店舗の安全を確認する人などがいて、常にモニタリングをしながら、何かあったら緊急出動するような仕組みができるかもしれません。

   昭和の働き方と2015年の働き方を比べると、一番変わったことは、仕事が複雑化していることです。昭和の雑貨屋の業務と、2015年のコンビニバイトの業務を比べたら、コンビニバイトの方が10倍以上複雑でしょう。

   時給が上がったり、ペッパー君がもうちょっと複雑なことができるようになったりすると、人間がやらなきゃいけない仕事はもっと複雑なものだけが残り、ついていけない人がたくさん出てきそうです。

   だから、スキルをあげよう!というのがひとつの解なのですが、どうしてもついていけない人は出てきてしまう。そういう人をどうやって救っていくべきなのか?というのが今後の政府の課題になると思います。簡単には答えが出せない、難しい問題です。(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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