「名刺入力で辞めた学生」批判への違和感 「ライフネット生命・岩瀬社長騒動」再論

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一歩前のそのまた一歩前へ行きたい学生

   ライフネット生命保険は、そもそもインターンシップを募集していません。講演の「出待ち」でわざわざインターンシップを志願するとは、その時点で他の学生よりも、行動力は、はるかにあります。

   ただ、もったいないのは、そこからです。「名刺入力の仕事を与えられてつまらない→2週間も何も変わらない→じゃあやめよう」という三段論法になってしまうところが、なんだかなあと思うわけです。

   岩瀬社長の指摘のように、地域別に分類する、というのもありですし、ブログコメントにもあるように、アプローチ営業をかける提案をするとか、お礼はがきを出すというのもありです。

   肩書で分類していくというのもありですね。仮に課長クラスが多いなら、課長向けの本を書くように提案するというのも有効だったはず。

   入力作業をしながら、毎日あれこれ提案していけば、それがことごとくボツになってもどうでしょうか。おそらく、岩瀬社長ほどの方なら、企画・マーケティング能力に見どころあり、として、入力作業以外の仕事も任されたはず。

   そうした可能性を考えれば、この学生と、同調して岩瀬社長を批判する学生は、ちょっともったいないかなあ、と思うわけです。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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