営業未経験者が「伝説の成約」に成功した理由

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

上司は「お前、いくらなんでもあそこは無理だろう」

   その日も飛び込みをやっても連戦連敗で夕方になり、上司はAさんに「そろそろ会社に戻るか」と言ったその時、Aさんは「あそこにちょっと行ってきますよ」と車を降りようとしました。Aさんが飛び込み営業に行こうとしたのは、行政が管理している公共施設でした。


   さすがに上司も「お前、いくらなんでもあそこは無理だろう。やめておけよ」と言ったそうですが、「せっかくですからちょっと行ってきますよ」と車を降りていきました。


   上司は、断られてすぐに戻ってくるだろうと思っていましたが、10分経っても戻ってきません。30分が経過したときにAさんが笑顔で「今度、先方の課長が話を聞いてくれることになりましたよ!」と嬉しそうに報告してきました。


   そして、後日の打ち合わせで見事契約が取れたそうです。今でも取引が続いていて、Aさんの飛び込みで得たこの仕事は、社内でも伝説となっているようです。


   Aさんはその後、飛び込みによって新規の顧客を獲得していき、売上を伸ばして社内でも優秀な営業マンとして成長しています。


   Aさんの上司に話を聞く機会がありました。Aさんは、試行錯誤しながら自分で営業資料を作り、飛び込み営業を続けていたそうです。

   上司が「あそこは難しいんじゃないか」と言っても、「せっかくだから行ってきますよ」と自ら縁もゆかりもない会社に飛び込んでいったのです。

野崎大輔(のざき・だいすけ)

大学卒業後に無職、離職を繰り返し社労士として独立し、企業の労使トラブルの解決に奔走する。2013 年7 月に自律型人材育成専門コンサルティングを行うデストロイ・ジャパン株式会社の創業メンバーに加わり、専務取締役に就任。社員が自発的に行動する組織作りに注力している。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
姉妹サイト