ストレスって「ゆうれい」と同じ? 新制度で「チェック」する対象の「正体」

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「働く人の心理的負荷を増やす」ことの無いように

   それは「ストレス」も「ゆうれい」も見えないからです。「ある」という人にはあって、「ない」っていう人にはないのです。特に「心理的負荷」というのは、客観的把握が難しい領域です。だからアンケートによって聞いているのです。

   そして検査結果を見て「自分で気づく」ということなのです。

   私は高血圧者ではないといっても、血圧計により客観的に判別されます。ストレスチェックは、アンケート方式という主観的な記入によります。誰がみても元気なのに「ストレスだらけだ」という人もいるかもしれません。

   だからこそ、正しいストレスの知識を身に着け、チェックの結果を、病気の未然防止と、働きやすい職場環境の改善に結び付けましょう。間違っても「心理的負荷の程度を把握する検査」が、「働く人の心理的負荷を増やす」ことの無いように、実施しましょうね。(佐藤隆)

佐藤隆(さとう・たかし)
現在、「総合心理教育研究所」主宰。グロービス経営大学院教授。カナダストレス研究所研究員。臨床心理学や精神保健学などを専攻。これまでに、東海大学短期大学部の学科長などを務め、学術活動だけでなく、多数の企業の管理職向け研修にも携わる。著書に『ストレスと上手につき合う法』『職場のメンタルヘルス実践ガイド』など多数。
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