会社倒産時の未払い給料 何とか受け取る方法はありますか?

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弁護士解説 法律上は優先される扱いになっているが・・・

   楽しみにしていたボーナスがなくなってしまったのは残念ですが、それよりも会社がつぶれてしまったら・・・と考えると従業員の方々にとっては、それまで働いたご自分の給料や退職金、その後の生活がどうなってしまうのかが大きな関心事ですよね。

   まず会社が倒産してしまった場合、給料や退職金がどうなるのか、法律的な観点から説明します。

   倒産と一口に言っても、破産や民事再生、特別清算などの法律上の倒産、銀行取引停止などの事実上の倒産といろいろあるのですが、今回は法律上の倒産に限って書かせていただきます。

   倒産してしまった後に未払いの給料や退職金の支払が受けられるか、というところですが、結論から言いますと、支払を受けられる可能性があります。給料や退職金の一部は会社が破産した場合や、民事再生をした場合でも、こういった手続きによらないで優先的に支払うように法律で定められています。

   しかし、結局会社に財産がなければ支払えないのですから、優先的に支払うべき給与や退職金であっても、全額支払えるか、分からないですよね。

   弁護士からすれば、法律上は優先されるという扱いになっているけれど、だからと言って必ず満額受け取れるわけではない、と説明せざるを得ないですね。

岩沙好幸(いわさ・よしゆき)
弁護士(東京弁護士会所属)。慶應義塾大学経済学部卒業後、首都大学東京法科大学院から都内法律事務所を経て、アディーレ法律事務所へ入所。司法修習第63期。パワハラ・不当解雇・残業代未払いなどのいわゆる「労働問題」を主に扱う。動物が好きで、最近フクロウを飼っている。「弁護士 岩沙好幸の白黒つける労働ブログ」を更新中。編著に、労働トラブルを解説した『ブラック企業に倍返しだ! 弁護士が教える正しい闘い方』(ファミマドットコム)。
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