就活「解禁」まだまだ迷走の予感 「6月はダメ」なこれだけの理由

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甘く見ている学生が多い

   さらに、16卒就活(企業からすれば採用)で多くの企業は1つのことを学びました。それは、早めに動いている学生は、就活への意識が高いことです。あ、「意識が高い」って、学生を否定するキーワードになりつつあるので、「モチベーションが高い」くらいにしておきましょうか。

   企業からすれば、意識、もとい、モチベーションが高い学生は欲しい人材です。

   ところが、学生の動きは16卒以上に緩やかです。先日、都内の某準難関大を訪問したのですが、就活ガイダンスの参加者数は2014年に約1800人だったものが、今年は800人と激減。

   これは、他大学でも、同様です。講義前後に5分、説明時間を設けて就活ガイダンス参加を強く促した関西外国語大は横ばいですが、こうした大学は例外的な存在。

   それだけ、先輩学生が就活でうまく行っているから、甘く見ている学生が多いのです。

   企業は、先を読んで、モチベーションが高い学生の多い3年3月以前にインターンシップ(という名の説明会)を開催。そこから、予定数以上に内定を出して、辞退率が高くてもいい、と割り切っています。仮に辞退率が低くても、吸収できる余力ある企業の方が多いですし。

   そこに乗り遅れた学生はどうなるか、ちょっと怖いところ。3年生の皆さんは早めに動くようにしましょう。(石渡嶺司)

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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