就活「解禁」まだまだ迷走の予感 「6月はダメ」なこれだけの理由

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

「時期」の調査結果をみると

   ところが、16卒就活は大きく変わってしまいました。広報解禁は、説明会開始を意味する企業もありましたが、選考開始を意味する企業も多数ありました。そして、選考解禁は、多くの企業が実質的には「内定出し」を意味していたのです。

   これを裏付けるデータが、株式会社ディスコの「2016年度・新卒採用に関する企業調査(2015年7月中間調査)」です。

   面接、内定出しの開始時期はそれぞれ以下の通り。

   ・面接

   3月以前...15.6%、4月...26.7%、5月...20.7%、6月...13.2%、7月...6.6%、8月...14.6%

   ・内定出し(内々定含む)

   3月以前...4.6%、4月...14.1%、5月...19.7%、6月...22.8%、7月...13.2%、8月...17.2%、9月以降...8.5%

   7月以前に内定出しを始めた企業は7割もあります。

   それから、リクルートキャリアの就職みらい研究所「2015年8月1日時点就職内定状況(2016年卒)【確報版】」では、8月1日選考開始の時点での内定率は65.3%でした。

   15卒の選考開始日だった4月1日時点の内定率は18.5%。もちろん、この調査は内定率であって、ディスコの調査と単純に比較することはできませんが、それでも「8月イコール内定出し」を裏付けるには十分なデータです。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
姉妹サイト