先日、ベトナム・ホーチミンを訪れたときに、シンガポールマイクロソフトでマネージャを務めている、リーゼントマネージャこと、岡田兵吾さんにお目にかかりました。
この人は、新卒で外資系コンサルティング会社に入社する際に、なぜかそれまでの長髪をやめて、リーゼントにし、その後も頑なにその髪型を続けて、シンガポールで勤務中の今に至っている人です。
いきなりこんな仕事をしてしまって大丈夫なのか?
日本国内においても、外資系企業にはこういう変わり者がたくさんいます。そして、その後も自由すぎるキャリアを積んでいる人がたくさんおり、私の周りにも通常のレールから外れた元外資の人が自由に人生を謳歌しています。
なぜそんな人が多いのかを、岡田さんと話をしたところ、新卒1年目の頃の業務の方針に思いが至りました。
私は、外資系のITソフトウェアの会社に勤めていたのですが、新卒1年目の早い段階でいきなり新製品の担当に任命されました。本社(アメリカ)の技術者に製品の使い方を教わり、日本国内のお客様に説明する業務。「いきなりこんな仕事をしてしまって大丈夫なのか?」と不安になりました。
実際、トレーニングが終わると、いきなり客先で説明をするという業務が回ってきます。
「おまえが、その製品については、日本で一番詳しいんだからな」
まあ、それはそうなのですが、1人中1人の一番です。
頼る相手もいないので、必死で英語のマニュアルを読み、時には本社の技術者に質問をし、なんとか説明をできるレベルにもっていくのです。
新人には、他人とは違う事をやらせる
会社の意図は、「新人には、他人とは違う事をやらせる」というものでした。
新人は、当然ですが最初は何も業務に関する知識を持っていません。その状態で、先輩と同じ業務を学んでも、当然、前からやっている人を追い抜くには時間がかかります。むしろ、自分よりできる人がいるという安心感から先輩を頼ってしまい、努力を怠ってしまい、いつまでたっても「後輩」のままです。
そこで、誰もやっていないことをやらせて、強制的にNo1に仕立て上げ、責任を持って仕事をすることを覚えさせるのです。
こういうことを若い頃から繰り返し身につけさせられていると、上司や先輩が○○だからという考え方から解き放たれ、自分は何をすべきかということを常に考え、行動するようになります。
なにせ、日本で一番最先端の仕事をさせられるのですから、前例なんてどこにもありません。自分で考えて、自分が正しいと思う方向に、責任を持って進んで行かなくてはならないのです。
所属も国も関係なく
こうやって、前例のないけもの道を手探りで進む事になれている人のなかには、リーゼントでシンガポールでマネージャをしたり、いきなりカンボジアでカレー屋を始めて「若者に海外でチャレンジする機会を!」とか言い出したりする人がでてきてしまうわけです。
こういう仕事の仕方、生き方が必ずしも正しいものかは分かりませんが(そもそも正しい生き方なんてないですが)、私の周りでこんな感じで所属も国も関係なく、楽しく生きている人はたくさんいます。
人生のひとつの選択肢として、外資系企業就職からの自由な仕事、おすすめします!(森山たつを)
こんなリーゼントマネージャ岡田兵吾さんと、私で無料のトークショーを行います。
12/6(日)17:00から新宿で行いますので、よろしければご参加ください。
詳しくは、こちら。