自分の「価値」高める方法 「物語」と「希少性」を活かすには

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自分の物語を活かせる場所に移動する

   そして、もう一つ。物語は決して正確である必要がないということです。

   実際、インド料理屋に行って、その店員に国籍を聞いてみてください。かなりの高確率でネパール人やパキスタン人です。ただの金持ちの学生で、カレーなんて1度も作ったことがない、なんて人もしょっちゅうです。「イスラム教徒なんで、豚食べられないんですよ」とか言いながらポークカレーを煮込んでいるパキスタン人にも会ったことがあります。

   日本人には、インド人とパキスタン人とネパール人の見分けができないからこういうことが起こるわけですが、逆に南米の地方都市とかに行くと、韓国人や中国人がやっている日本料理屋が平気であります。私はそういう店で、御飯の上にトンカツをのせ、コーラをかけた「カツ丼」にであったことがあります。恐ろしいことです。

   そんなことを推奨するわけではありませんが、もしあなたが何か事業をしたい、自分を活かせる仕事をしたいというときに是非考えてもらいたいことは、「自分が持っている物語はなにか?」ということと、「自分の物語を活かせる場所はどこか?」ということです。

   日本人であるというだけで、スシに物語を乗せられる場所があります。南米の田舎町ならあなたが普通にカツ丼を作るだけで、周りの韓国人経営の日本料理屋を駆逐できるかもしれません。

   自分の物語を活かせる場所に移動するだけで、あなたの価値は大きくなるのです。

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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