自分の「価値」高める方法 「物語」と「希少性」を活かすには

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   前回、美味しい食べ物としての『スシ』と、長い修行をした職人が作ったという物語が乗っかった『寿司』についての話をしました。

   この「物語」というのは、今後、日本で、いや世界中でモノを売って行くにあたって非常に重要な要素なので、もうすこし掘り下げてみます。

さまざまな「物語」

「寿司」にもさまざまあって・・・
「寿司」にもさまざまあって・・・

   まず、物語というのは、誰にでもあるということです。

   我々は、日本人であり、男性だったり女性だったりして、出身地があり、今までやってきたことがありと、様々な物語を背負っています。そして、その物語は意外とたくさんの所で売りになる場合があります。

   例えば、スシ職人。

   外国でスシ屋に行くと、結構な割合で日本人の板前が1人います。彼は修行を積んだ職人である場合もありますが、多くの場合はちょっとスシを習ったレベルの人です。なんの経験もないバイトである場合もしばしばです。

   でも、外国人からしてみたら、そこには「日本人がいるスシ屋」という物語になり、「あのスシ屋は本格的だ」ということになり、チリソースとともにその物語がスパイスになり美味しい食事になるわけです。

   そんなバカな、と思われる方もいるかと思いますが、実際、日本国内でインドカレー屋にはインド系の店員がよくいますよね。タイ料理屋には東南アジア系の、中華料理屋には中華系がいます。実際、インド系の料理屋に就職するなら日本の労働ビザが降りやすいという理由もあるのですが、それ以上に彼らが店にいることにより「インド人もびっくり」という物語が付随するのです。

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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