就職「通年採用」の評判 学生にとって「天国」なのか

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「良い面は残して欲しい」の声も

   朝日新聞では15年4月16日、「(耕論)新卒一括採用の死角」と題した特集を組んでいた。記事では、脳科学者の茂木健一郎さんと、人材コンサルタントの常見陽平さんにインタビューしている。

   茂木さんは、ハッキリと「日本も欧米のように通年採用にシフトすべき」と主張。「『何か面白いことを将来やりそうだな』と感じる発想力が豊かな学生ほど、(略)新卒一括採用の枠内に入りづらい傾向にある」としたうえで、「画一的な人事採用システムを取っていることによって、日本社会は重大な機会損失をしている」と指摘した。

   一方、常見さんは、「日本にイノベーション(技術革新)が起きないのは、画一的な雇用制度が原因という批判があるが、日本経済の競争力を高めているのは、スティーブ・ジョブズ氏のような天才ではなく、名も無き普通の人たち」とコメント。大手企業の新卒一括採用では、様々な性格の人材がそろう。新卒一括採用は、こうした「名も無き普通の人たち」が、コツコツ競争力を高めるのに必要な「個性尊重の仕組み」でもあると指摘した。

   当の就活生たちは・・・と、ツイッターを検索してみると、大人世代の意見も目立った。「おじさんもほんのわずかでいいから、新卒一括採用の恩恵とやらに与りたかったよ・・・」と、切なげなつぶやきもあれば、「子どもの将来を考えると、新卒一括採用の良い面は残して欲しいと切に願います」と、こちらも「切実な願い」のツイートが。議論はまだまだ、続きそうだ。(KH)

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