「資生堂ショック」は、本当に「ショック」か? 働く女子に聞いてみた

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「女性が働きやすいからこその『見直し』では」

   ある大手企業で、全国転勤を視野に入れながら働くE子さん(29歳)は言います。「資生堂はとにかく『女性が働きやすい』イメージ。今回の『ショック』も、女性が働きやすいからこその『見直し』でしょう。うちなんて、まだその段階までも到達していない。この前も、総合職の先輩が、出産と夫の転勤で辞めちゃったし」。

   別の大手企業で働くFさん(31歳)も言います。「うちの会社は、『両立支援体制』が結構整ってる。ただ、産後復帰した女性が、簡単な仕事しかさせてもらえなかったり、結局、管理職には、なれなかったり。そういうのを見てると、資生堂さんも同じように、『女性が働きやすい環境づくり』と『女性の活躍推進』の両立に悩んでたんだ! って思いますね」

   「資生堂ショック」というと、あたかも「女性に負担を強いる」ニュアンスが感じられますが、実際は、そうではないのです。資生堂は、女性にとって、長く働きやすい会社。だからこそ、「時短勤務の女性たちにも、さらにモチベーションを上げてもらおう」という、第2ステージに行っている。これが「ショック」として受け止められているうちは、まだまだ社会全体に、「女性が長く働き続けられる環境づくり」が浸透していない証・・・ではないでしょうか。(北条かや)

北条かや(ほうじょう・かや)

1986年、金沢生まれ。京都大学大学院文学研究科修了。著書に『本当は結婚したくないのだ症候群』『整形した女は幸せになっているのか』『キャバ嬢の社会学』。ウェブ媒体等にコラム、ニュース記事を多数、執筆。TOKYO MX「モーニングCROSS」、NHK「新世代が解く!ニッポンのジレンマ」(2015年1月放送)などへ出演。
【Twitter】@kaya_hojo
【ブログ】コスプレで女やってますけど
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