「女性が働きやすいからこその『見直し』では」
ある大手企業で、全国転勤を視野に入れながら働くE子さん(29歳)は言います。「資生堂はとにかく『女性が働きやすい』イメージ。今回の『ショック』も、女性が働きやすいからこその『見直し』でしょう。うちなんて、まだその段階までも到達していない。この前も、総合職の先輩が、出産と夫の転勤で辞めちゃったし」。
別の大手企業で働くFさん(31歳)も言います。「うちの会社は、『両立支援体制』が結構整ってる。ただ、産後復帰した女性が、簡単な仕事しかさせてもらえなかったり、結局、管理職には、なれなかったり。そういうのを見てると、資生堂さんも同じように、『女性が働きやすい環境づくり』と『女性の活躍推進』の両立に悩んでたんだ! って思いますね」
「資生堂ショック」というと、あたかも「女性に負担を強いる」ニュアンスが感じられますが、実際は、そうではないのです。資生堂は、女性にとって、長く働きやすい会社。だからこそ、「時短勤務の女性たちにも、さらにモチベーションを上げてもらおう」という、第2ステージに行っている。これが「ショック」として受け止められているうちは、まだまだ社会全体に、「女性が長く働き続けられる環境づくり」が浸透していない証・・・ではないでしょうか。(北条かや)