メンタルヘルス史上の大変革 「ストレスチェック義務化」を考える

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ストレスチェックの測定対象はなんですか?

   これはメンタルヘルス史上大変革といっても過言ではないのです。みなさん。健康診断の対象は、疾病を予防発見するためですから、生理学的な、自然科学的な対象だったのです。

   それが今回、初めて「心理的」な対象が入ってきました。

   つまり「心の健康診断」が導入されたのです。

   会社も、社員も、義務化されるのですから、これからは否応なく、ストレス対策と無縁でいることはできません。

   この「大変革」を本当の意味で生かすには、誤解だらけの「ストレス対策」を正しく理解し、会社は「会社の発展と社員の幸福のために有効活用する」ことが求められます。社員の皆様は、カレル博士(ノーベル生理学・医学賞受賞者)のいう「これからの時代、誰もが正しいストレスに対する戦略を持たなければ生き残れない」の箴言を尊重し、間違いだらけの「ストレス解消法」を改める必要があるのです。(佐藤隆)

佐藤隆(さとう・たかし)
現在、「総合心理教育研究所」主宰。グロービス経営大学院教授。カナダストレス研究所研究員。臨床心理学や精神保健学などを専攻。これまでに、東海大学短期大学部の学科長などを務め、学術活動だけでなく、多数の企業の管理職向け研修にも携わる。著書に『ストレスと上手につき合う法』『職場のメンタルヘルス実践ガイド』など多数。
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