就職活動の「解禁時期」をめぐって、混乱が続いている。今2015年は面接の解禁日が「4年生の8月1日」だったのが、就活の長期化や、指針を守らない企業が続出したことなどから、経団連は「6月」に早める方向で調整中。
一方、全国の国公私立大からなる「就職問題懇談会」は、「6月に早めると学業に支障が出る」などとして、「現行通りのスケジュールを変えないで!」と主張している。一体、どうなるのか。ネットでは、学生たちが怒りのツイートを投稿している。
「実験的に試されるばっか」
経団連が、来年度から、面接の解禁日を「8月」から「6月」に早める方針を公表したことが報じられるや否や、ツイッターでは学生たちが、早速反応している。
今年、就活を終えたと見られる学生は、「就活時期また変わるの!? 2016卒はただの実験台やったわけか」と、不満気につぶやいていた。
「実験台にされている」との感覚は、来年度以降の就活生たちにも、共有されているようだ。ツイッターでは、「来年の就活時期早まるんか・・・おれらの世代、実験的に試されるばっか。ゆとりもそれじゃしな」と、あきらめモードの声もあがっている。
「就活時期戻ったん? 大学からのメールで知ってんけど。94年生まれって、ほんまとことん恵まれてないよな」とか、「ゆとりだの就活時期変わるだの踏んだり蹴ったりだよね(笑)」など、「ゆとり世代と揶揄され、さらに就活時期では『実験台』にされるなんて!」という怒りのツイートが、多く見つかった。「あと3年くらいは就活時期の調整が繰り返されそう」「いい加減我々の世代で実験的なことするのやめてくれー!」と、叫んでいるアカウントも・・・。
面接解禁日が早まる可能性があることを受けて、「3年終わりまでに面倒な科目は済ませておかないと詰むよね」と、今から予定を組もうとする学生もいた。
「今度は準備日数が少なくて、企業側に負担?」
一方、企業や親の側からも、今回の「見直し」には、疑問の声が挙がっている。
会社員とみられる人いわく、「採用活動してても、去年はホント学生さん大変そうだったもんなあ・・・」。「そりゃあそうだよな、理想は夏前には決めたいし、じゃないと卒論やる暇ない」。見直しで、6月になったほうがまだマシ、との意見だ。
逆に、「6月になると企業の負担が増える」との意見も見つかった。
「これ、今度は準備日数が少なくて、企業側に負担かかるパターンじゃね? 今年はリクルーターを外れるから、個人的には別に良いけど」
大学生の子をもつ母親たちからは、心配の声が目立つ。
「体育会の娘にとって、今年のスケジュールはキツかった。部活とアルバイト、学業、就職活動。親ばかな物言いになるが、大変そう」。他にも、「今朝の新聞、就活時期見直しの記事、『読んでおきなさいよ』と娘に言っておいた。コロコロ変わって大変だね。経団連に入ってない企業にも影響が出るんだもんねぇ」と、つぶやく母親もいた。保護者も、毎年のように変わる子どもの就活スケジュールにやきもきしているのかもしれない。(KH)