先日、当コラム「『夜の仕事』の女性は、どんな部屋に住んでいるの? 不動産関係者に直撃」(2015年10月30日)に登場してもらった、不動産会社に勤める知人男性(Kさん、29歳)。歌舞伎町に、ほど近い店で働いていることから、キャバ嬢たちの「お部屋探し」に対応することも多いといいます。
実は筆者、先日、Kさんに頼み込んで、都内の某キャバクラに連れて行ってもらいました。拙著『キャバ嬢の社会学』を書くため、キャバクラに潜り込んだのが6年前。当時の流行は、すでに古びているでしょうから、最新の「お水事情」を知ろうと思ったのです。今回は、そこで出会った、2人のキャバ嬢について書こうと思います。
「歯科助手になりたい」カオリさん
Kさんと訪れたのは、郊外の某店。「『キャバ嬢一筋』っていう子より、普通っぽい子が多いよ」とのことです。女性客の料金は、基本的に無料。1時間半の間に、6人のキャバ嬢と話しました。筆者は「ライターであること、以前、キャバ嬢をしていたこと、ここで聞いた話は、内容を一部変えて、記事にするかもしれないこと」を明かしたうえで、女の子たちと世間話をしました。
宮城県から今春、上京してきたカオリさん(25)は、「高校卒業してから、地元で会社受付と、キャバ嬢をやってました」といいます。「親には、『ちゃんと東京で昼の仕事を探すから』って言って、上京を許してもらったんですよ。でも、なかなか見つからなくて。とりあえず夜の仕事しか、今はやってない」とのこと。ただ、最近は「昼の仕事への憧れ」が、強くなってきたそうです。
「石原さとみのドラマ、あるじゃないですか(※筆者注:『5→9~私に恋したお坊さん~』フジテレビ系)。あれ見て、『やっぱOLっていいなぁ~』とか思って。お昼に渋谷へ行くと、OLさんたちが財布だけ持って、楽しそうにランチしてるじゃないですか。羨ましい。なんか、歯科助手とか、なりたいなって思いますね」(カオリさん)
夜の仕事で、それなりの収入を得ているカオリさんですが、「やっぱり普通のOLになりたい」。なぜ「歯科助手」なのか聞いてみたところ、「なんとなく」だそうです。
そんなカオリさんの次に話したのは、偶然にも(!)「昼は歯科助手をしている」エリナさんでした。