1990年代後半、経済的に自立しているのに、実家を出ない社会人、「パラサイト・シングル」が話題になった。当時は「いい年になってもまだ、親に面倒を見てもらっており、可処分所得だけは高い若者」という、結構ネガティブなイメージで受け止められたが、今もなお「1人暮らしの方が、社会人にとってプラスなのでは?」と、考える人はいるようだ。
質問サイト、教えて! goo には、こんな投稿があった。「1人暮らしをしたほうが、仕事ができる様になりますか?」(2015年10月16日)。質問者は「28歳男性」で、「1人暮らしをした方が、生きることに必死になりますから、営業成績も向上しますか? 人付き合いも、良くなりますか?」と、問いかけた。実際、どうなのだろうか。経験者たちからは、様々な意見が寄せられた。
「生きることに必死になるのはプラス」
ある人は、「親元からの自立としての1人暮らしであれば、それはいろんな効果があります。まず、間違いなく、生きることに必死になるでしょうね」と、キッパリ。なぜならこれまで、「お父さん、お母さんがしてくれたことが全部なくなりますからね。部屋代、電気代、買い物、料理、洗濯、部屋掃除など(略)親がしてくれたことが、どれほど多かったかが分ります。そういう意味では、営業成績も向上し、人付き合いも良くなるでしょうね。なるというよりも、やらないとうまく生きてはいけないことが分ります」と、1人暮らしによるプラス面を挙げた。「自分ですべて上手くやらなくては」と、自立志向が高まり、仕事にも熱心になるのかもしれない。
ただ、その回答者いわく、1人暮らしだと「寂しさから恋人を作るようになる」可能性があるため、注意が必要という。「いい人と知り合えればいいのですが、相手を間違うと身を滅ぼしますからね。それは男女共に注意したいですね」。『人付き合い』の程度さえ、間違えなければ、仕事にとってプラスということか。