「不本意非正規」はステレオタイプ? マスコミが作った虚像なのか

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   労働政策研究・研修機構の調査・研究(2015年10月13日発表)によると、就職氷河期に社会に出た、35~44歳の非正規雇用の男性の42.7%、女性の37.9%が、非正規で働く理由を「正規で働ける会社がないため」で「不本意」と回答した。

   非正規には、賃金が低く雇用が不安定というイメージが強い。こうした調査結果もあり、「非正規を正社員に」という声が高まっているが、「正社員より非正規が悪いとも限らない」という主張も少なくない。

正社員の責任の重さが嫌な人も

「不本意非正規」ばかりじゃない
「不本意非正規」ばかりじゃない

   NHKスペシャル「私達のこれから #雇用激変~あなたの暮らしを守るには~」(15年10月24日放送)でも、正社員になりたいのにやむを得ず非正規で働いている人々を「不本意非正規」として取り上げていた。

   番組では東京都で働く派遣社員の50代女性を紹介。正社員になりたいと思い10の資格を取るも願いはいまだかなわず、「努力しても報われない。悔しいですね」と涙ながらに語っていた。

   ツイッターでは、

「不本意非正規...そんなんばっかりなんじゃないかなぁ」
「そりゃみんなそうだよ!。好き好んで非正規になってるんじゃないわ」

という声が上がる一方、

「正社員と同じ仕事で非正規の自分は、正社員は過重労働・残業加算ナシがデフォな業界だから絶対正社員になると逆に最低賃金を下回る可能性も」
「職種によっては非正規雇用でないと自分のスキルを活用できないものもある」
「そもそも最近の若者、『正社員の責任の重さが怖いから非正規でいい』人が多いんだよ」

など、非正規のメリットや非正規の方がよかったという書き込みもみられた。

   冒頭の調査結果をJ-CAST会社ウォッチで紹介(10月19日)したところ、読者から

「就職氷河期に無理をして正社員になっても、おそらく劣悪な職場も多かっただろうし。正社員なら何でも非正規よりいいわけではない」

というコメントも寄せられた。(MM)

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