お店側が世話するケースも
「うちの不動産会社で断られても、諦めずに次の店舗に行かれる方が多いです」と、Kさんは言います。夜の仕事で、それなりに高収入を得ている女性の中には、「お金さえあれば、部屋は借りられるはず」と、「希望を捨てない」人もいるのだとか。プライドもあるでしょうし、なんとなく気持ちは分かります。
しかし、多くの大家さんは、お水の方と昼職の方を比べて、生活時間帯の違いや「対人関係のトラブル」、家賃の滞納リスクなどが、総合的に高いと判断する傾向にあるそうです。次の不動産会社でも断られて、その次もダメで・・・となると、お水系女子は一体、どうなってしまうのか。
「僕が見たケースだけですが、結局、『キャバクラを経営する会社』がバックについているマンションに入居される方が多いですね。ただ、その手の物件の管理会社の中には、暴力団関係らしき方がいる場合もあるようなので・・・まあ、夜のお仕事柄、そういう物件に入居するしかない現状も、あるのかも・・・。『大変だよなぁ』と思いながら、接客しています」と、言葉を濁すKさん。もちろん、これはあくまでKさんの見解ですが、一部にはそうした『事情』もあるのかもしれません。
繁華街で配られている、お水系の求人フリーペーパーには、「保証人不要物件、紹介します!」とか、「完全マンション型の寮つき」などと謳う広告があふれています。歌舞伎町の近くにある不動産会社で、Kさんは今日も、夜の仕事で働く女性たちの「お部屋探し相談」に、乗っている。彼が「もう、だいぶ慣れましたよ」と、繰り返していたのが印象的でした。(北条かや)