ラグビー日本代表「大躍進」の勝因 「ビジネスの法則」とそっくりだった

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

「成果」は、「知識・情報量×行動量」で確実に上がる

   具体的には、何の体系だてられた商品マニュアルもなく、次々と出される新サービスのパンフレットを持ってやみくもにセールスをかけているだけという現状を問題視。「知識」を体系立てて文書化し、読み合わせや取得チェックなどを日常スケジュールに組み込むことで着実に底上げました。

   次に複数の優秀担当者の行動分析を徹底しておこない、これも「基本営業スタイル」として「知識」化しました。この「基本営業スタイル」を守らせつつ無駄の排除と営業活動増加を徹底管理する、日時での個別ミーティングと月次での実績管理スキームを構築。「行動量」の増加を徹底しておこなったのです。

   すなわち「成果」が上がる営業チームを作り上げるために我々がした事は、「知識」の整備・底上げと「行動」量の増加だったのです。このやり方の定着までに半年、成果が目に見えて現れるまでに約1年を要しましたが、実施前に比べて成績低迷者は激減し、営業所全体での業績は3割以上増加するに至ったのです。

   我々はこの手法を、「成果=知識・情報量×行動量」の法則と呼んでいます。成果が伸びない状況下においては、「知識・情報量」か「行動量」あるいはその両方に問題が潜んでいるケースがほとんどであり、その改善を図るなら「成果」は必ず上がるという理論です。

   翻って、ラグビー日本代表チームのお話です。外国人選手および経験豊富な外国人監督の起用は、「知識・情報量」の底上げにあたります。そして、練習量の増加はイコール「行動量」の増加に他なりません。今回の日本代表チームの「成果」は、「知識・情報量×行動量」で確実に上がるというビジネスの法則どおり、なるべくしてなったと思えるのです。

   このように「成果=知識・情報量×行動量」の法則は、ビジネスだけでなく広く「成果」伸び悩み対策に役立つと言えそうです。会社でも個人でも、なかなか「成果」が出ず壁にぶち当たった時には、この法則当てはめて打開策を検討されてみることをおすすめいたします。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
姉妹サイト