海外就職すると日本に帰って仕事がない? そんな不安に答えます

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「外国人のニーズをわかっている」強み

   待遇も、ジャカルタ時代よりも上がっており、同年代の新卒で大企業に入った人たちの平均よりも少し上くらいでしょう。なにせ、社内に替えがいないポジションなので、貴重な人材として扱われますし、権限も与えられ自由に行動ができます。

   就職活動時、この会社以外にも数社、日本の大企業からお誘いがあり、選べる状態でした。「海外帰りの日本就職、むしろ有利ですよ」と、彼は言っています。

   もちろん、「これは海外でどんな仕事をしていたとしても、日本で就職できる」というわけではありません。有名企業であるシャープに10年以上勤めていても、希望退職組の2割くらいは(1年以内で)再就職できない人もいるように、全ての人がオールオッケーな訳ではありません。

   例えば、今回の彼のように「外国人のニーズをわかっている」といった、次の業務に活かせる強みをもっているかが鍵になるわけです。

   つまり、国内で働いていようと、海外で働いていようと、なにかしらの「強み」を作る事が大切です。そして、その「強み」が業務の役に立つ様な会社であれば、よい待遇で雇ってくれるのです。

   今、日本国内では、外国人観光客を「おもてなす」ことができる人材が不足しています。それ以外にも、外国人のエンジニアと一緒にプロジェクトを回せる人材や、海外にものを売る業務を担当できる人材など、外国、特にアジアと日本の接点になれる人材を求めている会社は多いです。

   今、海外で働いている人も、これから海外を目指す人も、このようなニーズに敏感になり、自分のキャリアプランを作っていってください。(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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