最終手段は「裁判します?」
披露宴の翌々日になって、増え始めるという「クレーム」。その要因は、映像や写真にありました。ある新婦さんは、結構な「ぽっちゃり体型」だったにもかかわらず、「写りが太って見える!」と、怒り心頭だったそうです。裕子さんは内心、「あなたは元々、太っているじゃないですか!」と、言い返したくなったそうですが、そこは冷静に対処。
「クレーマーさんって結局、披露宴にかかった『撮影費用』を払いたくないんですよ。何かにつけて、気に入らなかったからタダにしろ、という人が多いので、ある時から『撮影費用を踏み倒そうとしているんだ』って、気づきました」
「だから、『こちらは要求通りのことをしましたよ、これ以上何かあるなら、裁判しますか?』と返すんです。すると、一気に引いていきますね」(裕子さん)
なるほど。最初から「費用を踏み倒す」目的で、クレームを入れる新婦さんも、一部にはいるのかもしれません。しかし、それを「裁判」で争うのは、新婦側にとって圧倒的に不利。文句を言ってもムダ、諦めが肝心だと分かってもらうのも、結婚式場の「クレーム対処法」なのでしょう。ハレ舞台にかける花嫁さんたちの情熱は分かりますが、そのクレームは、まるで「理想の『私』を返して!」と主張しているようで、なんだかなぁ・・・おめでたい宴の、ちょっと恐い裏側を見た気がします。(北条かや)