ギリシャの政治が、相変わらず荒れています。
ギリシャは財政的に破綻しており、ドイツを中心としたEUの支援を受けねばならない状況になっていたのですが、EUが支援をする条件として提示してきたのが、増税や年金改革などの国民に大きな負担を強いること。当然ギリシャ国民は大反対します。
「自分がひどい目に遭うのがイヤ」
民意は選挙で!ということで、選挙で勝ったのが、上記の緊縮策を破棄することを公約に掲げたチプラス首相。これが2015年の1月。
その後、銀行の口座封鎖など、国民がパニックになるような酷い状況に追い込まれ、国民投票によって緊縮策受入の是非を問い、国民の過半数は受入拒否を選択します。これが2015年6-7月。
ここで、チプラス首相、一転して公約撤回!EUの緊縮策を受け入れて支援をゲットします。
唯一最大の公約を一気にちゃぶ台返された国民は怒り、首相は総選挙の実施を宣言。そして、2015年9月、その総選挙でチプラス首相が勝ったのです。
このチプラス首相の行動も、国民の投票結果も、理屈から考えるとでたらめです。おまえら、緊縮財政に反対なのか賛成なのか、どうなってるんだよ!とツッコミをいれたくなります。でも、世の中のほとんどの人は、理屈より感情で動いているということも分かります。
もっというと、「自分がひどい目に遭うのがイヤ」という感情。