この連載もとうとう、50回目。今後ともよろしくお願いします。さて、今回のテーマは「優秀女子の落とし穴」です。
女子学生の就活は売り手市場となるここ数年前から絶好調です。
今年8月に発表された学校基本調査では、女子学生のみの就職率は78.5%で、これは史上4番目に高い数値です(全体での就職率は72.6%、男子67.8%)。
「営業」をめぐるアレコレ
一般職採用が抑制されていく一方、総合職採用は増え続け、厚生労働省の「コース別雇用管理制度 の実施・指導状況調査」によると、2014年調査で総合職の男女別採用比率では女性が22.2%。2009年調査では9.2%なので、倍増しています。
この背景には、「男子学生の変な格好付け」があることは、以前、「『純情』な男子は就活に不利!? 『女子の方が優秀』説を分析する」(2015年8月31日配信)で書きましたので省略。
今回は、好調そうに見える女子学生の落とし穴をまとめていきます。
営業職を就活序盤で敬遠したがる学生は、男子でも結構います。が、なんだかんだ言っても、営業職に収まっていくのは総合職の大半が営業職であるからです。それを除外していったところで、就活などうまくいくわけがありません。
これと同じことが、総合職の女子学生にも言えます。人気となっているのが、商品企画や広報、採用担当など。
商品企画は特に食品業界で人気職種です。確かに、面白そうですし、マスコミでもよく注目されます。が、採用担当者は商品企画志望の学生を冷めた目で見ています。
「実際は地味な作業の繰り返しですよ。試食して企画書を書いて、ボツになっての繰り返し。部署内で企画が通っても、営業部との合同会議や役員試食、社長試食でひっくり返ることだってよくあります。折れない心がないと続かないですね」
「営業からの提案で商品企画が一気に進むこともあります。そういう実態を知らないまま商品企画をやりたい、と言われてもちょっと・・・」