育児・介護の時間確保に、会社は「配慮をしなければならない」
また、これまでは、1日8時間以上働いた場合には残業代が支払われていたご相談者様にとってみると、変形労働時間制が導入されてしまった場合、1日8時間以上働いても残業代が支払われないケースが発生してきてしまいますので、残業代が減ってしまう可能性も高いですね。
一方で、変形労働時間制の下で働く労働者に対してでも、労働者が育児や介護を行っている場合には、会社は、労働者が育児等に必要な時間を確保できるような配慮をしなければならないとされています。ですので、ご相談者様の意見は、導入された場合でも、しっかりと上司に伝えましょう。
変形労働時間制は、閑散期と繁忙期の差が激しい業界などの場合、柔軟な対応ができたり、残業代を抑えられるというメリットが会社にはありますが、導入するための手続きが難しかったり、勤怠管理が大変になったりするというデメリットもありますので、会社側にはしっかりと検討をしてほしいものですね。
ポイント2点
●週3休は、変形労働時間制という法律上の制度を利用したもの。制度を利用すると、法定労働時間の規制を受けず、1日8時間や1週間40時間の制限以上に働く(働かせる)事が可能。
●変形労働時間制を導入するには、(1)1か月単位の変形制の場合、就業規則か労使協定により定めるか、また、(2)1年単位の変形制の場合、労使協定により導入する必要がある。