ミレニアル世代に訴求
SNSなどを通して自己表現をすることがストーリーの一部に組み込まれているのは、まさにミレニアル世代向けの動画ならでは。
また、主人公は、自分の漫画を描き続けるためにはどうすべきか、と悩み続けていた。その姿は、ミレニアル世代の若者に見られる、仕事をやりたいことにするのではなく、やりたいことを仕事にする志向を映し出している。
同社はこれまで、顧客層を「Y世代」とよばれる1980年代のベビーブーム以降に生まれた世代と定めていた。しかし、次世代を担うミレニアル世代の存在感の強さを感じ、このキャンペーンをきっかけに顧客層をシフトしたという。
Youtube上で公開された動画の再生回数は、公開からわずか9日間で約265万回を記録。Facebook上でも、4.5万いいね、5600シェアと好評を得た。視聴者からは「感動した」「いつもは動画広告はスキップしてしまうけど、これは最後まで見てしまった」といった前向きなコメントが多く付いている。
やりたいことを仕事にする志向は日本のミレニアル世代だけかと思いきや、インドにも共通しているようだ。国は違えど世代で共感を集める企画だからこそ、これだけの反響を得たのでは。(文:井上美穂、編集:岡徳之)