フィリピンで日本人が不法就労の疑い 「60人逮捕」の衝撃と余波

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今後の進展に注目

   今回、この手のバータープログラムで語学学校へ留学している人に取材することができた。

「私のいる語学学校ではかなりの数のインターンシップ生がいます。空港の出迎えほか、語学学校の運営の手伝いを行うこととバーターで授業が無料になります」

   では、彼は、労働許可を取っているのだろうか?

「(語学学校内の)手伝いであれば、(留学ビザで)問題ないと聞いています。コールセンターの件は、がっつり仕事をしているので、わかりません」

   こうしたバーターの生徒がいる語学学校は、結構あるらしく、語学学校の経営者にとって欠かせない助っ人になっているとのこと。

   今後、この事件がどのように進展するかは分からないが、注目してフォローして行きたく思う。

   私は、かねてから、フィリピン留学と、その後の実務労働(海外インターン)を推奨してきた。留学生からみると、このような事件をうけて、海外インターンが一律に危ないと思われて委縮することがあると残念だ。

   今回の事件が、インターンの無償労働そのものを問題視したのかどうかは、まだ分からない。また、インターンの無償労働が、違法か違法でないか、ビザの手続きをする必要があるかないかは、国によって法律が違うため、一律にこういうバーター留学を批判することは間違いだろう。(大石哲之)

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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