美容用品も販売する日用品ブランドのユニリーバが、インドネシア市場を対象に特設のキャンペーンサイトを公開した。
2015年9月19日に首都のジャカルタで予定されている、インドネシア人のアジアのトップモデルも出演するファッションショーの開催にあわせて公開されたものだ。
カメラマンやスタイリストに話しかけられる感覚
サイトの特徴は、ファッションショーに出演し、これからランウェイを歩く予定のファッションモデルの視点で、ショーとその舞台裏での準備を映像で疑似体験できること。
サイトにアクセスし映像コンテンツを再生すると、自分のアシスタント役の女性が登場し、まずは撮影スタジオに案内される。プロのカメラマンと撮影機材に迎え入れられ、彼らの盛り上げる声にあわせて撮影が進む。
撮影のシーンが終わると、画面が切り替わり、マウスのクリック&ドラッグ操作で視野を360度、ぐりぐりと動かし、スタジオの空間全体を見渡すことができるようになる。モデル役の頭に360度カメラを装着して撮影した景色と思われる。
続いてアシスタント役に、メイク室に案内される。そこにはショーを控え、メイクを施されるモデルたちが大勢いる。そこにプロのメイクアップアーティストが登場し、自分の髪をさわり、ヘアスタイルをアレンジしてくれる。
このシーンで、ユニリーバがこのサイトを開設したねらいが明らかになる。メイク室の空間を見渡すと、そこにはユニリーバのヘアケア商品がいくつも置かれており、それをクリックすると商品の特徴など詳細を見ることができるのだ。
この後、ショーで着る洋服にスタイリストが着替えさせてくれるシーンに移動するが、そこでは同ブランドの商品とは無関係の、ファッションコーディネートのコツなども紹介される。そして次のシーンでは、舞台に転じ、ランウェイからの景色を楽しめる。
ファッションモデルの擬似体験を提供するという企画のコンセプトには、ややバブル感が漂うが、東南アジアの勢いが感じられる。(岡徳之)