守るべきは、ルールかカスタマーか
そもそもフリーダイヤルというのは、顧客に電話料金の負担をさせないための顧客サービスであったはずだ。本来は、顧客が負担なくカスタマーサービスに電話をかけられるようにという配慮のためである。電話はつながるのが当たり前で、その上で、フリーなら申し分ない。
しかし、この会社は、順番が逆転してしまっている。フリーダイヤルが絶対に大事。電話がつながらないひとがいてもいい。ということだ。
こういう会社とはもう契約を維持したくないので、解約した。結局日本に一時帰国した時に、他人の電話を借りて電話した次第であり、ものすごいコストと時間がかかったのである。最悪の顧客サービスであった。
いまや日本国内にいても、ひかり電話やプロバイダの電話などのIP電話をメインで利用しているところも多く、事業所も例外ではない。むしろコスト感覚にすぐれた小規模な事業所の多くがIP電話だ。
また、スマホでも、データ通信の契約だけをして、050PLUSや、LINE電話などのアプリから電話をかけて、通話の契約をしていない人もいる。
こういう人が、のきなみフリーダイヤル難民になっている。
かつては顧客のためだったルールが時代の変化で、カスタマーの利益を損なっている。こういう場合、守るべきは、ルールだろうか、カスタマーだろうか。(大石哲之)