トヨタ自動車は工場で働く社員を対象に、新たな人事制度を2016年1月に導入することで労働組合と合意した。2015年9月9日、明らかにした。定年退職者の再雇用制度「スキルド・パートナー(SP)」を刷新。定年退職後も65歳まで、現役時代と同じ賃金水準の処遇を維持する。シニアの人材を活性化することで、労働力不足による競争力の低下を防ぐのが狙い。人材確保に先手を打つ。
新たに、一定の条件を満たせば現役時代と同じ処遇で働き続けられるコースを設ける。トヨタは「2つのラインを用意した」と説明。トヨタ単体の社員の約6割が対象となる見通しという。
一般的には再雇用時に報酬が下がるケースが少なくないが、職位手当などを従来どおり払うことで処遇を維持する。約7割にとどまる、定年退職者に占める再雇用者の割合を高めていく。