国際会計基準(IFRS)を採用する日本企業が増えてきた。2015年9月1日付で日本経済新聞が報じた。導入済みと検討中の企業をあわせると150社近くに達する。採用が増える背景には、日本企業の海外展開とM&A(合併・買収)の拡大が影響しているとみられる。
2015年3月期の有価証券報告書からホンダや、グループの上場子会社9社を含む日立製作所がIFRSによる開示をはじめた。東京証券取引所市場第1部の時価総額上位100社のうち、ソフトバンクグループや日本たばこ産業(JT)など、すでに21社が採用。時価総額ベースでも2割を占めている。協和発酵キリンやクレハ、オートバックスセブンが適用の準備に入ったという。
IFRSのルールを定めているのは、ロンドンに本部を置く国際会計基準審議会(IASB)。2005年に欧州連合(EU)が域内の上場企業に適用を義務付け、オーストラリアや韓国など約100か国以上。日本企業が任意で使えるようになったのは2010年から。日本のように一部または任意で認められている国・地域を含めると、約130か国に広がる。