日本では「長時間労働」が評価されがち、と考えられてきたが、最近では「効率よく短時間で仕事を終わらせるのがデキる人」という考え方も根付きつつある。「ダラダラ残って残業代を稼ぐ」という働き方が批判されることも増えてきた。
ところが、「長く残業してやる気を見せろ」と圧力をかけてくる上司や先輩も、いまだに少なからず存在するようだ。
「時間だから上がりますっていうのはダメだよ!」
女性向け掲示板サイト「GIRL'S TALK」に、「某飲食チェーン」に入社した社会人1年目の女性から相談が寄せられている(2015年8月3日)。
相談者は店舗に配属され、シフト制でホールで働いている。配属されて間もない頃、終業時間が来て上がろうとしたところ、先輩社員から「社員なんだから、『時間だから上がります』っていうのはダメだよ。時間過ぎててもできるだけ残って、やる気見せなきゃ」と言われたそうだ。
それ以来、誰かから「もう上がっていい」と言われるまで残っているが、この日も同様にしていたところ、店長から「もう上がって。時間になったらちゃんと自分から言いなさい。こっちだって時間を計算してるんだから変に残られても困る」と注意されてしまったという。
「結局どうすれば良いのかわかりません。シフトで決められている時間になったら、自分から上がっちゃっていいんですかね??でも、お店が混んでいて忙しい日は時間が過ぎていても残らざるを得ないし、そんな日は、時間になったなんてとても言えません・・・」
と、ほとほと困っている様子の相談者。「どなたか良いアドバイスください」と助けを求めている。
「もう少し頑張りを見せたほうがいいよ!」、これって・・・
コメント欄には、
「先輩から上がっていいと言われるまで上がらないように言われたことを、そのまま店長に話します。それでも先輩から上がっていいと言うまで帰るなと言われたら、その場に店長を呼び先輩の前で再度どうすべきか確認します。私も接客業をしていますが、時間前には次のシフトの人が来ているので時間なったらさっさと帰っています」
「臨機応変に。基本的には定時で帰っていいと思います。でも混んでるときは混み具合が落ち着くまで残って手伝ったらいいと思います。また先輩に同じこと言われたら、『店長から定時に帰れと怒られました』と言ったらいいです」
「上がる前に、お伺い立てた方が良いかもね、時間ですが、他にやる事ってありますか?みたいな。新人の頃は聞いておいて、ベテランになって自分で仕事コントロールできるようになったら、アホな先輩の様にならず、次の時間帯の人に仕事を回せるできる女になって下さい」
と、具体的なアドバイスの中にも「定時で上がってよい」「先輩の意見は違うと思う」という気持ちがにじみ出ているようなコメントが寄せられている。
「定時で上がれるなら定時で上がろうよ」と考える人が多いようだが、ツイッターを見てみると
「先輩『早く帰れるようにしてねって言ったけど、もう少し頑張りを見せたほうがいいよ!』残業しろって事かな」
「上司に残業してくれへんか?満面の笑みの圧力かけられた こんなん断れへんて」
「残業しろとは言わないけど、25時間はちょっと頑張ったとは言えないんじゃないの?と言われ今月はかなり残業してるし、毎日上司に報告しないと帰れなくなったのでますます帰りづらい」
など、「上司・先輩からの圧力」に嘆く声は少なくない。「長時間労働」が「努力」と評価される風潮はまだまだ根強く残っているようだ。(MM)