推薦枠が「乱発」される理由
今年、2016年卒採用でちょっと話題になっているのが、金融業界の推薦枠乱発です。
女子大だけでなく、共学校にも、推薦枠を乱発。女子大によっては、例年の倍以上出しているところも。
「去年のうちの希望者の倍、推薦枠を出してきた金融機関もありました」
とは、関西の某女子大キャリアセンター。
それだけ、推薦枠を出すとは、さすが金融。好景気を反映している、と思いきや、そうではありませんでした。
推薦枠で安泰だったはずの学生がボロボロ落ちているのです。
かつての早稲田大や東京大のように、大学が推薦枠を乱用しているわけでもありません。
取材を進めていくと、意外な事情が判明しました。
なんと、リクルーターや採用担当者個人が勝手に出しているだけなのです。
推薦枠を用意するから、その代わり、他の企業を受けるな、と言えば、学生や大学はその気になります。
これで推薦枠がなければ、やっていることはオワハラと非難されかねませんが、推薦枠と一言付け加えるだけで、もっともな要求かな、と印象はがらりと変わります。
うどんに、ゆず胡椒を入れるだけで味が変わるようなものですね。