総合職E子が熱弁「ミーハー女子は仕事できない」 その根拠とは

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   先日、知人の総合職女子(32歳、E子)と、話していた時のこと。彼女いわく、「ミーハーな女子は、仕事で結果を残せない」というのです。E子の主張は、次のようなもの。

「Facebookに、『今日はお仕事で◯◯さんとお会いしました! とても嬉しかったです!』とか、『仕事で、◯◯(→豪華なホテルやレストランなどの施設名が入る)に来てます!』みたいな投稿をする女子って、結局、仕事ができないことが多い気がする。逆に、どんな有名人と会っても、どれだけ大きな仕事をしても、他人にやたらと吹聴しない子って、口が堅いし、信頼できる。『あ、この子、仕事できるな』って思うんですよね」

「ミーハーな投稿」をする女子の真意

またSNS?
またSNS?

   「ミーハー」な女子といえば、好奇心と積極性がある印象です。筆者の知人にも「ミーハー」な感じの女性はいますが、仕事ができない、というイメージはありません。ところが、仕事で数多くの後輩を見ているE子は続けます。

   「その子が『ミーハーかどうか』って、何となく分かるんです。ただただ、自分が著名人と会ったり、仕事で豪華なイベントに招待されたりしたことが嬉しい、というオーラが出ている。仕事の内容云々よりも、自分をいかに『底上げして見せるか』に、注力してる感じですね。そういう女子って、結局は仕事に対して『自信がないんだな』って思う。なぜか分からないけど、男子よりも女子に、そういう傾向がある気がしますね」

   うーん、厳しいご意見ですが、それ以来「ミーハーとは何か」について考えていたところ、どうも「SNS」の存在が大きいのではないか、と思うに至りました。

「SNSでの発信」に積極的だから、「ミーハー」に見える?

   ニールセン(東京港区)の調査によると、「SNSの男女別利用率」は、LINE、Facebook、Twitterのいずれも、男性より女性の方が高くなっています。より「オフィシャルな人脈」を広げるツール「Facebook」では、男性71%に対し、女性は76%。ネットでしか会ったことのない人を含め、多くの人と繋がることが可能な「Twitter」では、男性58%に対し、女性は67%と、9ポイントもの差がついています(2014年12月時点、15年1月27日公表)。

   実感としても、女性は一般的に、男性よりも「SNS好き」な傾向が強い気がします。中には「ミーハー」な投稿をする女子もいるでしょう。筆者の周りでも、クライアントからパーティーに招待されたとか、誰々に会えてハッピーだったとか、そういう投稿が目立つ女性は、確かにいます。それを見るたび、「ああ、これがE子のいう『ミーハー』ってことか」と、思うことが増えました(恥ずかしながら、そういう投稿内容に対する筆者の「嫉妬心」もあると思いますが)。

   彼女たちの「ミーハー心」の背景には、仕事の中身よりも外身、というか、自分を『底上げ』したいという気持ちがあるのかもしれません。E子の言うように、今のところ、「◯◯さんと会いました!」タイプの投稿が好きな女子で、仕事に邁進しているケースは、それほど多くない気もします。あくまで想像ですが、彼女たちにとって、仕事はあくまで「キラキラした自分をアピールする」ための舞台なのかもしれません。

   それが決して悪いわけではないのですが、「どんな有名人と会っても、どれだけ大きな仕事をしても、他人にやたらと吹聴しない子って、口が堅いし信頼できる」(E子)としたら・・・そして、自分が「ミーハーかどうか」が、SNSの投稿内容によって、他人に伝わってしまうとしたら・・・? 自戒も込めて「SNSの利用には、細心の注意が必要だなぁ」と思います。皆さんの周りでは、いかがでしょうか。(北条かや)

北条かや(ほうじょう・かや)

1986年、金沢生まれ。京都大学大学院文学研究科修了。著書に『本当は結婚したくないのだ症候群』『整形した女は幸せになっているのか』『キャバ嬢の社会学』。ウェブ媒体等にコラム、ニュース記事を多数、執筆。TOKYO MX「モーニングCROSS」、NHK「新世代が解く!ニッポンのジレンマ」(2015年1月放送)などへ出演。
【Twitter】@kaya_hojo
【ブログ】コスプレで女やってますけど
【Facebookページ】北条かや
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