「複数内定」からどの企業を選ぶ? 大学に相談できない学生が増えた理由

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ブラックかどうかは本人次第

   W内定の学生や、就活中の学生から、

「石渡さんならどの企業を選びますか?」
「石渡さんが注目する企業や業界はどこですか?」

などと聞かれます。

「そんなものを当てにしちゃダメ」

が、私の答え。

   いくら就職取材が長いとは言え、私の視点はあくまでも私の視点であり、学生の視点とは異なります。

   ついでに言えば、趣味・嗜好・働き方への考え方なども異なります。私が是とする働き方(または、いいなと思う企業)が、学生にも通じるかどうかは別問題です。

   以前、毎日新聞社が自社CMで、自虐ネタを流していました。

「その会社には休日がない。その会社は、決してきれいとは言えない。その会社には、会社に住んでいる人がいる。その会社には、おしゃれな人間が少ない・・・」

最後はいいオチになって、マスコミ志望の学生をぐっと引き寄せる好CMでした。

   土日しっかり休める仕事か、とはお世辞にも言えない点をあえて触れているところがミソ。ま、それは出版業界や私のようなフリーランスにも言えることです(たとえば、この草稿を書いているのが日曜深夜・・・)。

   そうした働き方を私は是とするからこそ、長く働いているわけです。しかし、土日はしっかり休んで定時で仕事を終わらせたい、という人であれば、そんな職場・仕事はとんでもないブラック企業、ブラック労働ということになります。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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