安倍晋三首相は、2015年度の最低賃金(時給)について「大幅な引き上げが可能になるよう、関係大臣はしっかりと対応していただきたい」と、2015年7月23日に開かれた経済財政諮問会議で指示した。
15年度の最低賃金の目安は、厚生労働省の中央最低賃金審議会が7月末にも示すが、全国平均で16円上がった前年度並みの引き上げが続くかがポイント。「大幅な引き上げが可能となるよう、中小・小規模事業者の環境整備やサービス産業の生産性向上に全力を挙げる」「経済の好循環を2巡目、3巡目と回していくためにも、賃金の上昇は重要だ」とも語り、最低賃金の引き上げに意欲をみせた。
また内閣府は、最低賃金が10円上がると雇用者全体の所得が300億~400億円程度、20円上がると700億~900億円程度増えるとの試算を示した。
個人消費を押し上げて、「経済の好循環」を確実にしたい狙いがあるとみられる。