流行りの朝型勤務で睡眠不足 「結局、夜も残業」の人も

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   政府は「働き方改革」の一環として、夏の間、早朝から働き始め、夕方には帰宅してプライベートを充実させる運動(ゆうやけ時間活動推進=「ゆう活」)を展開している。今(2015)年7月には、国家公務員を対象に、始業時刻を1~2時間早める取り組みが始まった。

   企業にも、夏限定で「朝型勤務」を導入する例が目立つ。7月1日からは、デンソーが、9月まで出社時間を1時間前倒しする制度をスタート。三菱自動車では7月13日から、本社の勤務時間を30分前倒しする制度を導入することが決まっている。一見、体に良さそうな「夏の朝型勤務」だが、実は「不健康のもと!」という意見もあるようだ。

「頭が朦朧として・・・」

まだ眠たいな・・・
まだ眠たいな・・・

   「もうすぐ帰宅だけどめちゃくちゃ眠い! 朝型勤務、頭が朦朧として全く集中できなかった。隙あらば眠気が襲ってくるし。初日だからかな。慣れたら平気になるのかな・・・」、「朝型勤務やってみたけど、結局、夜残業も変わらずやるので体調不良になってしまい、今はやめました」――ツイッターには、「朝型勤務」への不安や不満を訴えるつぶやきが、結構多く投稿されている。「早起き」には健康的なイメージがあるが、そうでもないのだろうか。

   医学博士の三島和夫氏が、日本経済新聞に寄せたコラム、「ひょっとして最悪・・・『朝型勤務』がダメな理由」(2015年6月30日)によると、そもそも成人の3割は「夜型」。おまけに、7割以上の人は「体内時計周期が24時間よりも長い」ため、朝、太陽の強い光を浴びて「体内時計をリセット」しなければならない。これを平日の5日間続ければ、なんとか「朝型」に適応できるが、週末に寝だめをすると、「睡眠リズムはあっという間に逆戻り」してしまうそうだ。朝型になるには、不断の努力が必要ということか・・・。

   さらに、朝7時に起床していた人が、朝5時に早起きしても、寝る時間を「2時間分早めるのには3週間程度かかる」という。夜型の人は、さらに長くかかるといい、その間は睡眠不足に耐えなくてはならない。コラムによると、朝型勤務によって、一部の労働者は、仕事のパフォーマンスを低下させ、「心身の不調」を引き起こす可能性もあるという。

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