採用にあたって資格・検定の所持を重視する企業の割合は、正社員の新卒採用で2割にとどまることが、独立行政法人労働政策研究・研修機構の「企業における資格・検定等の活用、大学院・大学等の受講支援に関する調査」でわかった。2015年7月13日、発表した。新卒採用で重視する点を複数回答で聞いたところ、「資格や検定をもつ」との回答が20.0%にとどまる一方、回答が最も多かったのは「人柄」で69.9%。次いで「コミュニケーション能力」が69.8%だった。
また、資格や検定を重視するのは正社員の中途採用の場合で37.3%。なかでも医療・福祉や建設業では、正社員の中途採用時に重視するという回答が70~80%台に達した。
ただ、社外の仕事に関する資格や検定を、「今後より積極的に活用していきたい」と考えている企業は65.3%にのぼり、そのうちの約7割が「専門性に対する従業員の意欲を高めることができる」、約6割が「従業員の仕事上の能力を客観的に評価できる」との理由をあげている。
一方、従業員の大学院、大学、専修学校、各種専門学校などの教育機関での受講を業務命令で実施している企業は9.3%、受講に対して何らかの支援を行っている企業は13.4%となっている。
調査は、従業員100人以上の企業1475社から回答を得た。