先日、知り合いから、こんなことを言われました。「あなたはフリーライターとして、土日も関係なくパソコンに向かっている。傍から見たら、会社員時代と比べて労働時間が増えて、苦しんでるようにしか見えないんだけど」。
うっ、厳しいご指摘・・・。今回は、フリー(ランス)に、仕事の自由や、ワークライフバランスはあるのか? という、古くて新しい問題について考えてみます。
ワークライフバランス調査の結果は・・・
人材採用を手がけるエン・ジャパン(本社・東京)が、正社員で働くことを希望する女性向けの求人情報サイト上で、利用者の20~40代、女性790人を対象に、「現在(離職中の方は前職時)のワークライフバランスはいかがですか?」と尋ねた結果、「良い」という女性は、全体の32%と、3人に1人に過ぎなかったそうです(「非常に良い」6%+「良い」26%)。
雇用形態別に見ると、「現在(離職中の場合は前職時)のワークライフバランス」が「良い」との回答は、正社員で24%、契約社員で38%、派遣社員では40%となっています。職場での拘束が長い正社員女性では、ワークライフバランスが「悪い」との回答が44%にも達しているのです(「非常に悪い」16%と「悪い」28%の合計)。一方、契約社員で同じように「悪い」と答えた女性は35%、パート・アルバイトでは32%、派遣社員は21%でした(「女性の意識調査」2015年6月23日公表)。転職サイトに登録している人が対象なので、「ワークライフバランス」への不満が高めに出ている可能性はありますが、目安にはなります。
驚いたのは、「フリーランス」の女性に聞いた調査結果。なんと、正社員よりも6ポイント高い「50%」が、現在(離職中の場合は前職時)のワークライフバランスが「悪い」と答えているのです。回答者には、現在フリーで働いている人と、現在は離職中で、前職がフリーという人の両方が混じっており、その割合は分からないのですが、いずれにせよ、ワークライフバランスが「悪い」と答えた割合は、フリーランス女子が最多でした。うーん・・・。
仕事漬けじゃない?
冒頭の知人は言います。
「今のあなたは、ライターとして必死なのは分かるけど、『仕事と日常の区別がない生活』は、いつか破綻するよ?」
筆者は、何とか反論します。
「でも、会社員時代のストレスを思えば、通勤時間だってゼロだし、楽しいよ。文章で食べていくのが目標だったから、今は『ワークライフバランス』が悪くたって不満はないんだけど・・・」
それでも知人は、忠告するように言ったのでした。
「そりゃあ通勤の負担は減ったでしょうけど、土日も関係なく働いてるから、労働時間は確実に増えてるよね。仕事漬けじゃない? 今は良くても、そういう仕事のやり方を根本的に変えないと、フリーランスは将来、肉体的にも、金銭的にも苦しくなる。そういう人を、私は沢山見てきたの」
グサっときました。会社員以外の方法で働くなら、将来をより具体的に見通すことが必要。だって、誰も何も、保障してくれないのだから。そんな「フリー」生活を始めて、3年も経ちませんが、暗中模索の日々です。他のフリーライター女子って、一体どんな生活をしているんだろう・・・。(北条かや)