就業規則に書いてあっても・・・
今回のケースでは、就業規則に、ボーナスの支払いを約束する文言はある一方で、現物支給の可能性も書かれているとのことです。しかし、ご相談者様の会社には、労働組合がないということですので、労働協約そのものが結べておらず、労働協約に現物支給に関する定めがあるとは言えません。そのため、就業規則にいくら書かれていても、会社は現物支給をすることができないことになりますね。
今回のケースでボーナスを現物で支給することは明らかに法律違反ですから、会社に伝えて、しっかり現金でボーナスをもらってくださいね。
ポイントを2点にまとめると、
1:就業規則などに具体的な金額や算出方法が明示されているにもかかわらず相当の金額が支払われない場合、労働者には不足分を請求する権利が生じる。
2:原則として賞与は通貨で支払わなければならない。しかし、使用者と労働組合で「賃金は現物で支給することがある」との労働協約が結ばれている場合には、例外的に現物支給が認められる。