「報われない」優秀な社員の我慢のしどころ

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仕事の報酬は仕事

   ただし、「優秀」な人が皆、高い報酬がもらえているかといえば、必ずしもそうとは言えません。なぜなら、えてして会社の中で得られる報酬、つまり給料やボーナス、あるいは昇進や昇格といったものは、今日1日の仕事ぶりで決まるものではなく、中長期的な昇進などを経て差が出るもの。このため、日々忙しく仕事をして成果を出しているにもかかわらず、同期と大差がないということは意外と多いもの(特に若い社員たちは違いが出づらい)。ならば「自分は優秀と呼ばれるべく努力をしているのに差がつかないと意欲が下がる」と思うかもしれません。ただ、優秀社員を維持して中長期的に高い報酬を得たいのであれば我慢が大事。おいしい仕事が集まること自体をありがたく受け止め、目の前の仕事に取り組むこと。「こんな仕事をやらせてもらえて光栄です」と、前向きな反応を見せて元気に仕事に取り組む。そして、その結果またさらにいい仕事が集まる。「仕事の報酬は仕事」なのです。

   当方も入社5年目のころ、仕事の報酬が膨大な仕事を生み出して多忙な日々を過ごしていました。当初、業務量に比べて給与が大幅には増えない。役職があがるわけでもない。自分より働いていない人が自分より上の立場で偉そうにしているのは不満・・・と感じたときもありました。ただ、そんな不満を口にすることをたしなめてくれた先輩がいました。

「ここが我慢のしどころ。不満を口にしたら、貯金してきた成功を失うことになるかもしれない」

   その先輩は、社内で不満を口にして社内で批判を受け、損な役回りをしていた時期があったようです。ありがたい一言でした。そして、その成果が大きく開いたのは約5年後。事業部長として報酬面、ポジション的にもジャンプアップする機会を得ることになりました。

   同様に優秀と呼ばれて活躍、その後に同期と大きく差がつく活躍をしている方々に我慢の時期に何をしたか、取材しました。そして、分かったこととは?

   こうした内容を含む新著『入社5年目から差がつく「優秀社員」の法則』をこのたび(2015年7月16日頃)、日本経済新聞出版社から発売することになりました。是非とも読んでいただけると幸いです。(高城幸司)

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
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