就活暴走「バカ親」批判を超えて この「一手間」が親子を救う

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「困った人は困っている人」

   親と就活の問題、これまで私も含めて記事の書き手やキャリアの専門家は親批判で終わるか、それか親に対して「無関心もよくないけど、過干渉などもよくないよね」という論調でまとめていました。

   それはそれで意味あると思いますが、では当の学生はどうか、というところに気付きました。

   今回は、学生の視点も含めて書いていきます。学生からすれば、理解してくれるはずと思い込んでいた親にあれこれひっかき回されるわけで、いらだったり落ち込んだりもします。私の記事を含め、親批判に溜飲を下げる学生もいるでしょう。

   そんな学生に、ソーシャルワーカー・社会福祉業界志望かどうかに関係なく、漫画『セーフティネット―コミュニティソーシャルワーカー(CSW)の現場』(原作・文:豊中市社会福祉協議会)に出てくる名セリフをお贈りします。

「困った人は困っている人」

   昨年、この漫画を初めて読んで、以降、脳裏に焼き付いて離れません。漫画ではホームレスや独居老人などを見捨てずに動くソーシャルワーカーが描かれていますが、ここでは割愛。

   親子の対立において、子の学生からすれば、自分の価値観などを押し付ける親は困った存在です。しかし、親からすれば我が子の就活が心配です。心配だからこそあれこれ干渉する、つまり困っている存在でもあるのです。

   その困りごとを解決できれば、物事は大きく前進します。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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