ビジネスパーソンにとって、「お小遣い」をいくらに設定するかは重要な問題だ。特に、既婚男性は妻に金額を決められてしまうケースも多く、「小遣い少なすぎだよ・・・」という愚痴もしばしば聞かれる。
そんなビジネスパーソンの「お小遣い」について、平均の金額が調査で明らかに。予想以上に世知辛い結果となっているようだ。
養育・教育費、消費税の負担感が影響か
新生銀行が公表した「2015年サラリーマンのお小遣い調査」の結果によると、 男性会社員のお小遣い額の平均は3万7642円で、前年比1930円の減少。この数字は、1979年の調査開始以来、過去2番目に低い金額だ(最低額は82年の3万4100円)。
年代別では、20代、30代はほぼ前年の水準を維持したが、40代、50代は4000円以上の減額となっている。
ライフステージ別で見ると、未婚者が最も高く4万3573円で、既婚・子どもなしの共働きが4万1962円、妻が主婦・無職が3万9408円。既婚・子どもあり世帯では、共働きで3万1620円、妻が主婦・無職で2万7006円と、ガクッと下がることもわかった。同社は「養育・教育費の家計への負担感が読み取れる結果となりました」とみている。
消費税の負担を感じる男性会社員は78.2%で、8%に増税した直後の前年よりも高く、過去最高の数字に。「消費税率のアップから1年が経過し、増税が日々の生活の中で実感され、お小遣いにも影響が出たと推察できます」と分析している(調査は15年4月、インターネットを通じて実施、計2353人から回答を得た。6月29日、公表)。
お小遣い制の男性は出世が遅い!?
この結果を受けて、ツイッターなどでは
「月3万だったら、1日1000円でしょ。八王子行ったら帰ってこれないよね」
「そんなの辛すぎて絶望しちゃう」
など安さに驚く声が上がる一方、
「俺氏、平均額以下です」
「どれだけ少ないんだって見てみたら俺の3倍以上お小遣い貰ってるじゃん」
「小遣い3万ももらえるなんて!自分は20年以上お小遣いなんてもらってないです」
など「自分はこんなもんじゃない」という人々も。
多くの男性が我慢を強いられているようだが、もしかしたらお小遣いUPできるかも!?というヒントが、朝日放送「雨上がりの『やまとナゼ?しこ』」という番組で紹介されていた(2015年2月3日放送)。
ファイナンシャルプランナーのいちのせかつみ氏によると、「お小遣い制のご主人ていうのは比較的出世が遅いような気がします」。
自由に使える金額が限られ、しかもそれが安いとなると、色んな人との出会いの機会が失われ、収入がなかなか伸びない。さらに後輩や部下に奢ることができず、何かあった時に言うことを聞いてもらえないという傾向もあるそうだ。
少ない小遣いに嘆いている人は、この情報を奥さんに伝えた上で、「未来への投資だと思って何とか・・・」。こんなセリフで財布の紐をちょっと緩められるかもしれない。(MM)