オフィス街などでしばしば見かける、弁当販売のワゴン車。出来たてが味わえ、しかも安いということで、ビジネスパーソンの強い味方だ。
ところが、この路上販売がなくなる可能性を指摘する声も出てきた。嘆く人がいる一方で、「当然だ」との指摘もある。
「店をたたもうか」と検討する業者も
東京都では、路上販売の弁当はこれまで「行商」として扱われ、保健所に届け出をすれば誰でも営業できたが、この秋から許可制になる。すでに条例改正案が都議会で可決され、10月から施行される。許可制になるほか、販売時には食中毒防止の講習を受けた「食品衛生責任者」の設置、クーラーボックスなどによる温度管理が義務付けられる。
先日は、産経新聞のサイト「産経ニュース」に、「サラリーマンの懐を直撃! ワンコイン弁当が消えるかも・・・ 『食の安全』理由に東京都が今秋から規制強化へ」という記事が配信された(2015年6月13日)。
記事では、規制強化が、路上販売弁当の安さと手軽さをおびやかす可能性があると指摘、東品川で1個500円の弁当を販売している業者のこんな声を紹介している。
「食品衛生の免許取得にもお金がかかる。温度管理のコストもどれだけかかるか見えない」
「店をたたもうかと思っている。とにかく安さを売りにここまで頑張ってきたのに、お客さまには申し訳ない」
「弁当箱購入制はどう?」存続の道の提案も
路上販売の弁当にお世話になっているビジネスパーソンは多く、この記事を受けてツイッターなどでは、
「管理はしっかりしてもらいたいけど、安さが売りなのに残念ですね」
「食中毒の危険性も分かるが、その安さを頼りにしていた人もいる訳だし、選択肢として残って欲しい」
「非常に困るなぁ。名古屋は規制止めてね」
など、「残念」という声や「自分の自治体では規制しないで」といった声が上がっている。
一方で、
「これは仕方ないかもしれませんね。食中毒、起きてからでは遅いですしね」
「これ大丈夫なのかと思うようなのもあるし、安全と値段のトレードオフはよろしくないから厳しくしていいと思う」
「温度管理とか半日1万円の講習で取れる衛生管理の義務化で廃業とか言う奴等に、食品を扱う権利は無いだろ」
など「規制強化は当然」とする声も。
なかには、
「弁当箱を購入制にしてみては?使ったら、返すみたいな。そうすれば、容器代も減るし、リピーターも増えるのでは?」
と、「こうすれば存続できるのでは」という提案もみられた。(MM)