結婚に消極的な独身者は、女性で3割強、男性で2割弱。消極的になる理由のうち、男女の意識の差がとりわけ大きかったのは「経済的不安」で、男性の数字は女性の4倍近くに及んだ――
先日公表された調査結果からは、結婚後は「自分が養わないと・・・」と肩に力を入れる男性に対し、女性は「共働き」を希望している、というズレも透けてみえてきた。
男性の回答率は女性の4倍近く
日本生命がまとめた「『結婚』に関する調査結果」(2015年6月15日発表)によると、独身男性の16.3%、独身女性の31.0%が結婚に対し、「したくない/どちらかというとしたくない」と回答した(20~70代の既婚・独身男女、計約2万400人、4月にインターネット調査)。
したくない理由のトップは男女とも「1人でいるのが好き」で、どちらも3割近くを占めており、男女差はほとんど見られない。一方、 男女間で認識にずれが目立ったのは、「経済的に不安がある」の項目。男性の16.4%に比べて女性は4.2%にとどまっており、4倍近くの差となった。
この認識の違いについて、ツイッターでは次のような呟きが。
「男性が結婚しない理由に経済性を挙げるのは、自分が養わないといけないと思ってるからなのかな?」
しかし、前述の調査結果では、結婚したら共働きを希望している独身女性は81.2%と高い割合を示しており、「養われる」ことを希望・想定している人は多くない。
実際、ツイッターでは、
「経済的理由で結婚できないという話あるけど、経済的に余裕ないなら、なおさら結婚して共働きしたほうが、共通コストをシェアできて生活が豊かになる気が。結婚後の困難なところは、むしろほぼ経済的なところ以外にありそうだと思う」
と、「結婚して共働き」の方が、「経済的な不安」の解消に役立つのでは、との指摘もあった。
結婚そのものより子育てに不安?
ほかにも、「経済的な不安」とは結局、結婚そのものではなく子育ての問題であるとの見立てを披露する人が少なくない。
「多分、躊躇っているのは結婚でなく育児。同一視しているのでしょうな・・・」「子育てにかかる費用を考えて結婚を躊躇うカップルも多そうですね。その辺は結婚して生活に余裕が出来てから検討してもよさそうな気がしますが・・・」「子供を産んでも、保育園には入れない。育休を取ると肩身が狭くなる。時短勤務者への風当たりは冷たい。難行苦行の共働き子育てをしようという人は少なくなるのは当然のことだと思う」
といった具合だ。
「難行苦行」と聞かされると、ひるんでしまう人もいそうだが、
「健康を保って、労働も家事も子育ても夫婦2人で頑張る。そういう時代です」
と、悩める男女の背中を押すような力強い意見もあった。(KE)