道のど真ん中で結婚式 「車の邪魔」と指摘すると・・・

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   プノンペンの街を歩いていると、いきなり道のど真ん中にテントが張られていて驚くことがあります。

   これは何かというと、カンボジアンスタイルの結婚式。休日でも平日でも、結構頻繁にこのような結婚式に出くわします。

日本人なら「許可制にしてみては?」と・・・

こんな所で!?
こんな所で!?

   カンボジアには、この様なテントや料理を提供する会社があり、式の寸前には道ばたで手際よくご飯を炊いたり魚を焼いたりしています。思いっきり路上なので、衛生状態とか気になりますが、カンボジアの人たちはあまり気にしないようです。

   だいたいテントは式の前日から張られ、終了後はさっさと撤収されるのですが、非常に困ったことがあります。テントが張られている間は、その道を車が通れないのです(バイクは通れる)。

   プノンペンの街は、基本的に碁盤の目のように道路が走っているので一本道がふさがっていても、隣の通りに移動すれば問題はありません。しかし、日によってはひとつのエリアに複数の結婚式のテントが張ってあったりして、車があみだくじのようにかくかく曲がりながら走るようになり、無駄に渋滞が発生するようになるのです。

   せめて、いつ、どこで式が行われるのが分かればとか、同じエリアの同時間結婚式をずらせばとか、許可制にしてみてはとか・・・と日本人は考えてしまいがちですが、こちらの方はあまり興味がないようです。

「これは、我が国の文化である」

   実は、ある方が政府の人にこの話を提案してみたところ、ものすごい剣幕で怒られたそうです。怒った理由は「これは、我が国の文化である」

   明らかに合理的ではないのですが、文化とか儀式とかは、そもそもが合理的な物ではないわけで、なかなか難しいところがあります。そして、ある種の人に取ってはそれが理屈抜きに重要なものであり、それを否定されることを極端に嫌う場合があります。

   こういう非合理なところまでひっくるめて、さてどうするかというのがマーケット感覚。とりあえず、カンボジアの政府は当面このままにしそうなのですが、これからバイクよりも多く車が走るようになると、市内交通にクリティカルな影響が出てきます。

   その時に、何かしら規制がされるようになるのか?そんな風に街のルールが変わるタイミングを見ながら生活していくのは、とてもおもしろいです。(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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