いくら「クールビズ」が浸透してきたとはいえ、夏を闘うビジネスパーソンにとって、「汗」対策は、大問題だ。ワイシャツなどに「汗ジミ」ができているのは、恥ずかしいし、匂いも気になる。
同僚や取引先、異性の目が気になるという人もいるだろう。「みんなの『汗』事情2015年版」、一体、どうなっているの?
「汗ふきシート」の国内販売額、10年間で5倍に
東京では、すでに日中の最高気温が「30度」に達する日も、珍しくない。外回りのビジネスパーソンと思われるツイッターアカウントからは、「外回りで毎日こんな汗かいてたら、仕事帰りに遊び行くとかとても無理だぞ」とか、「この蒸し暑い中の外回りは予想以上に疲れる・・・背中にびっちょり汗かく」などのつぶやきが、みられる。
通勤の満員電車では、「弱冷車」に乗り合わせたと思われる人から、「冷房弱いのはプチストレス! 朝から汗なんてかきたくなーい!」という声もあった。さらには、「通勤電車で汗が滴り落ち、隣の人の脚に付着して申し訳ない気持ちになった」という人も・・・。
「節電モード」の職場からも、苦情が相次ぐ。「職場熱すぎ! 部活より汗かく!」と悲鳴をあげる人もいれば、「弊社の節電計画が、冷房を使用しないってのは狂気を感じる。座ってるだけで汗が吹き出る・・・」と、かなり頭にきている人もいる。
吹き出る汗を、とにかく何とかせねば! という意識も、広まりつつあるようだ。朝日新聞デジタルの記事によると、男性が汗をふきとったり、体を冷やしたりしたいときに使う「汗ふきシート」の国内販売額は、この10年で、なんと5倍に増えた。体臭を気にする人が増加し、夏の節電で冷房を抑え気味の場所が増えていることなどから、汗ふきシートが「手放せない」人も、多いそうだ(「男性用汗ふき、におい断ちクールに 販売額10年で5倍」2015年5月25日)。汗ふきシートを持ち歩くのは、もはや「夏のマナー」なのだろうか。
一方で、せっかく男性が「汗対策」をしていても、女性は「不十分」と、感じている・・・なんてデータもある。プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(本社・神戸市)が、全国20~30代のOL300人と、30~40代の男性ビジネスマン300人を対象に、ウェブアンケートを行なったところ、ビジネスマン自身は、自分の衣服のニオイや体臭に「気を使っている」(73.3%)と、7割超が自負しているのに対し、男性の体臭などを、通勤中や勤務中に「不快だ」と感じるOLは、実に9割超(90.7%)にのぼった(全国のOL・ビジネスマンに聞く、「ニオイに関する男の勘違い調査」2015年6月15日)。同社によると、「ビジネスマンのニオイ対策は、女性から見て不十分」だそうだ。そ、そう言われましても・・・。